佐藤
プロセス系製造業って、そもそも何と差別化してる言い方なの?
食品とか化学とかがそう、という例は分かるんだけど。
Mole Foundry AI
対になるのは、ざっくり言うと組立系・離散系の製造だね。
自動車や機械みたいに「部品Aと部品Bを組んで製品Cにする」のが想像しやすい組立系。食品、化学、薬品、塗料みたいに、材料を混ぜたり反応させたりして性質そのものを変えるのがプロセス系。
でも、抽象化したら同じでは?
佐藤
でもさ、システム的に抽象化すると、どっちも「入力 → 処理 → 結果」じゃない?
組立製造と本質的に何が違うのか、いまいちピンとこない。
Mole Foundry AI
そこはその通り。いちばん上から見れば同じ。
違いが出るのは、その「処理」の中で何が起きるかなんだ。組立系は部品の対応関係が比較的残るけど、プロセス系は材料が混ざって、量も性質も変わる。
BOMではなく「レシピ」に近い
佐藤
要は単位の問題? 個数じゃなくてkgとかLで管理するから複雑、みたいな。
Mole Foundry AI
単位もあるけど、それだけじゃない。
組立系なら「製品1台にネジ4本」というBOMが基本だけど、プロセス系は「原料Aを60%、Bを30%、Cを10%」みたいな配合・レシピになる。しかも実際の投入量や状態で結果が揺れる。
100kg入れて、100kg出るとは限らない
佐藤
結果が揺れる、というのは歩留まりの話?
Mole Foundry AI
そう。原料を100kg入れても、製品が毎回100kgできるとは限らない。
蒸発したり、設備に残ったり、不良になったりして、92kgの日も95kgの日もある。だから「何を何個使ったか」だけじゃなく、投入量と出来高の収支を管理する必要がある。
ロットも、部品の追跡よりややこしい
佐藤
ロット管理も違う? 組立系でも部品ロットを追うよね。
Mole Foundry AI
追うという意味では同じ。でもプロセス系は「混ざる」のが厄介。
原料ロットAとBを同じタンクに入れたら、その先の製品ロットには両方が関係する。さらに途中で別ロットを足したり、残液を次回へ回したりすると、系譜が枝分かれしていく。
ひとつ作ったら、結果がひとつとも限らない
佐藤
他に、プロセス系だけで出やすい複雑さは?
Mole Foundry AI
連産品や副産物かな。
ひとつの工程を通した結果、製品Aだけじゃなく製品Bも同時にできることがある。場合によっては副産物や廃棄物も出る。「入力1つ → 出力1つ」という前提が崩れるんだ。
途中で品質を見て、レシピを変える
佐藤
なるほど。じゃあ最初に配合を決めても、その通り最後まで行くとは限らない?
Mole Foundry AI
そう。途中で濃度や水分、粘度、色、pHみたいな品質を測って、「少し原料を足そう」「もう少し加熱しよう」と補正することがある。
再投入や再混合、リワークも起きる。だから予定レシピだけじゃなく、実際に何をしたかという実績履歴がかなり重要になる。
結局、何を管理しているのか
佐藤
なんとなく分かってきた。入力と結果が対応してるかどうかの違いが大きいんだね。
組立系のほうが、部品がどこへ行ったか想像しやすい。
Mole Foundry AI
そう。かなり乱暴に一言でまとめるなら、組立系は「構成」を管理し、プロセス系は「変化と収支」を管理する感じ。
材料が混ざる、量が揺れる、結果が複数出る、途中補正が入る。その4つが乗ると、同じ「入力→処理→結果」でもシステムの難しさが一段上がる。
佐藤
「プロセス系は特殊です」だけだと全然分からなかったけど、そこまで分解すると分かりやすいね。
入力→処理→結果は同じ。でも、途中で中身が溶けて混ざって増減する。そりゃ管理するものが変わるわ。