No.030 · 1915 · 青木製作所
月光圧搾機
Presse de Clair de Lune
月光を集め、圧し、瓶に封ずる。

大型パラボラ反射鏡で月光を集め、冷却・結晶化・圧縮という三段工程で「液状月光」に変えるとされた巨大装置。満月、三日月、夜明け前では採れる光の性質が異なる。
「月光を集め、圧し、瓶に封ずる。」
来歴
大正期の博覧会向け試作機という架空設定。夜間展示の目玉だったが、来場者の多くは装置そのものの方に見入ってしまい、肝心の瓶詰め月光を見落としたという。
作動原理
反射鏡で集めた光を導光管へ入れ、冷却筒で「輝度の揺らぎ」を結晶核へ付着させる。水晶室で整流後、低速ピストンで圧縮すると、瓶の底に淡い残光が溜まるという設定。
主要諸元
| 全高 | 2,400 mm |
| 全幅 | 1,680 mm |
| 質量 | 約1,280 kg |
| 集光鏡径 | 1,200 mm |
| 生成量 | 約250 ml/時(満月時) |
| 駆動 | 手動+水循環 |
| 主要材質 | 真鍮・鋼・水晶・ガラス |
主要構成部品
- 追尾式パラボラ反射鏡
- 月光導入管
- 冷却凝縮筒
- 水晶整流室
- 低速圧搾ピストン
- 圧力計
- 貯蔵瓶マニホールド
- 月齢目盛盤
組立手順
図鑑内の演出として記述された架空工程です。実機製作を目的としません。
- 基礎架台を屋外の水平面へ固定する。
- 反射鏡支柱を組み、仰角軸の遊びを調整する。
- 導光管を冷却筒へ直線的に接続する。
- 水晶室を遮光カバー内へ収める。
- 圧搾ピストンと瓶マニホールドを接続する。
- 月齢目盛盤をその日の月齢へ合わせ、追尾機構を空運転する。
使用方法
- 日没後、鏡を月へ向けて追尾を開始する。
- 冷却循環を先に動かし、筒壁を十分に冷やす。
- 導光弁をゆっくり開く。
- 結晶室が白青色に曇ったら圧搾ピストンを一往復させる。
- 瓶を一本ずつ閉栓し、採集時刻と月齢を記録する。
保守・手入れ
- 鏡面を月一回清掃する。
- 冷却水は濁る前に交換する。
- 水晶室は素手で触らない。
注意事項
- 太陽光を装置へ入れない。
- 高温時は冷却工程を中止する。
- 瓶を振ると残光が急速に失われるという設定。
- 現実の高圧・光学装置を模倣する手順ではない。
異常記録・備考
- 三日月採集分だけ、瓶の影が実物より長くなる。
- 満月瓶を二本並べると互いに淡く明滅する。
本作は架空の機械・架空の歴史を扱う創作図鑑です。組立・運転手順は世界観表現であり、現実の機械製作・医療・電気・圧力・生物実験の手順ではありません。