空想機械設計図鑑
No.034 · 1926 · Atelier Relier

潮汐蓄力機

Accumulateur des Marées

海の呼吸を、暮らしの力に。

海・動力架空技術資料設計図
潮汐蓄力機 全体設計図

岸壁に取り付けた大きな受潮翼で満ち引きの往復運動を拾い、巨大なはずみ車と圧縮槽へ貯める架空のエネルギー装置。蓄えた力は小瓶単位に分配され、灯りや小型機械へ供給される。

「海の呼吸を、暮らしの力に。」

来歴

島嶼部の小工場向けに提案されたという設定。天候に左右されにくい一方、港の景観を圧倒する巨大さから「海に工場を建てるのか」と議会で揉めた記録が残る。

作動原理

潮位変化で受潮翼が往復し、ラチェット機構が回転方向を一方向へ整える。はずみ車で平滑化した後、空気圧とばねへ分けて貯蔵し、減圧弁を通して使用側へ送る。

主要諸元

全長6,800 mm
全幅4,200 mm
全高3,100 mm
質量約12,000 kg
最大蓄力250 kWh相当(架空値)
潮流対応0.5〜3.0 m/s
主要材質鋼・青銅・ガラス・石

主要構成部品

  • 受潮翼二枚
  • 潮位追従リンク
  • 一方向ラチェット
  • 巨大はずみ車
  • 圧縮槽三基
  • 減圧弁
  • 蓄力瓶ラック
  • 石積み基礎

組立手順

図鑑内の演出として記述された架空工程です。実機製作を目的としません。

  1. 岸壁側の基礎へ主架台を固定する。
  2. 受潮翼を可動リンクへ取り付ける。
  3. 主軸・歯車・はずみ車を組み、手回しで干渉を確認する。
  4. 圧縮槽を配管し、安全弁を最上部へ置く。
  5. 蓄力瓶ラックを乾いた側へ設置する。
  6. 低い潮位変化の日に無負荷試験を行う。

使用方法

  1. 満潮前後に受潮翼を海へ下ろす。
  2. はずみ車が安定回転するまで出力弁を閉じる。
  3. 圧縮槽の計器が規定範囲へ入ったら瓶充填弁を開く。
  4. 瓶を一本ずつ充填し、封栓する。
  5. 利用先では減圧器を介し、低出力機器へ接続する。

保守・手入れ

  • 海水に触れる軸へ月一回防錆油を塗る。
  • 受潮翼のリベットを毎潮期点検する。
  • 蓄力瓶は傷があれば使用停止する。

注意事項

  • 荒天時は受潮翼を必ず格納する。
  • 圧力容器を模倣して製作しない。
  • 海水腐食を放置しない。
  • 本図鑑は架空機械の設定資料である。

異常記録・備考

  • 凪の夜でも瓶一本だけ満ちることがある。
  • 遠くの嵐の前日に、はずみ車が微かに逆回転する記録がある。

本作は架空の機械・架空の歴史を扱う創作図鑑です。組立・運転手順は世界観表現であり、現実の機械製作・医療・電気・圧力・生物実験の手順ではありません。