No.035 · 1926 · 夢野製作所
眠気発電機
Génératrice de Somnolence
あくびと、まどろみと、うたたねの力で。

人が眠りに入る直前に生じる呼吸の緩み、まぶたの周期、あくびの圧力を微弱な機械運動として回収し、蓄電瓶へ貯めるという装置。学校や工場の休憩室向けという妙な売り文句が付いている。
「あくびと、まどろみと、うたたねの力で。」
来歴
「昼寝時間を社会資源へ」という標語とともに提案されたが、実際には装置の椅子が快適すぎて作業復帰が遅れるという本末転倒な理由で普及しなかった、という設定。
作動原理
ヘッドバンドがまぶたと頭部の微動を、胸部バンドが呼吸を、口元の小さなベローズがあくびを拾う。三系統をフライホイールへ統合し、極小発電機を回して蓄電瓶へ送る。
主要諸元
| 全長 | 2,200 mm |
| 全高 | 1,580 mm |
| 質量 | 約480 kg |
| 定格出力 | 50〜200 W(架空値) |
| 蓄電容量 | 1.2 kWh相当 |
| 利用人数 | 1名 |
| 主要材質 | 真鍮・鋼・ガラス・革 |
主要構成部品
- 安楽椅子
- 脳波風ヘッドバンド
- 呼吸帯
- あくび捕集ベローズ
- 微振動変換器
- 小型発電機
- フライホイール
- 蓄電瓶四本
組立手順
図鑑内の演出として記述された架空工程です。実機製作を目的としません。
- 基台へ椅子を固定する。
- ヘッドバンドと呼吸帯を可動ケーブルへ接続する。
- あくび捕集管を口元から十分離して設置する。
- 三入力を微振動変換器へまとめる。
- 発電機とフライホイールを連結する。
- 蓄電瓶を極性表示どおりに装着する。
使用方法
- 椅子へ深く座り、ヘッドバンドと呼吸帯を装着する。
- 照明を落とし、計器をゼロへ戻す。
- 自然にまどろみ、眠気を我慢しない。
- あくび時は口元の管へ顔を寄せず、そのまま行う。
- 針が停止したら記録を終了し、蓄電瓶を外す。
保守・手入れ
- 革張り椅子を乾拭きする。
- ベローズに亀裂がないか週一回確認する。
- 蓄電瓶端子を磨く。
注意事項
- 運転目的で睡眠不足にならない。
- 一人あたり連続60分を超えない。
- 電気装置の実作例ではなく完全な架空設定。
- 医療用途には使用しない。
異常記録・備考
- 夢を見始めた瞬間だけ出力計が逆方向へ振れる。
- 二人が同時にあくびすると計器が一瞬だけ最大値を示す。
本作は架空の機械・架空の歴史を扱う創作図鑑です。組立・運転手順は世界観表現であり、現実の機械製作・医療・電気・圧力・生物実験の手順ではありません。