空想機械設計図鑑
No.037 · 1926 · Atelier Relier

朝露蒸留機

Distillateur de Rosée Matinale

庭の露を集め、香りを生み出す。

植物・香り架空技術資料設計図
朝露蒸留機 全体設計図

花弁や葉先に付いた朝露を大きな受け皿で集め、低温蒸留によって季節の香りを小瓶へ閉じ込める装置。薔薇、菫、橙花、草原など、採集場所で香りの性格が変わる。

「庭の露を集め、香りを生み出す。」

来歴

ホテルの庭師と香水師が共同で考案したという設定。市販香水よりも「その朝だけの庭」を保存することが目的で、一日の採集量はごく少ない。

作動原理

花形の受露皿が露を中央配管へ集め、濾過槽で花粉や砂を除く。40℃以下の低温蒸留塔で揮発成分を分け、冷却蛇管を通して数mlずつ香料瓶へ落とす。

主要諸元

全高2,100 mm
全幅2,400 mm
質量約980 kg
受露面積6.0㎡
貯水80 L
蒸留量約10 L/日
主要材質真鍮・銅・ガラス

主要構成部品

  • 花形受露皿六枚
  • 微粒子濾過器
  • 予熱器
  • 低温蒸留塔
  • 冷却蛇管
  • 香料分離器
  • 収集瓶ラック
  • 手動ポンプ

組立手順

図鑑内の演出として記述された架空工程です。実機製作を目的としません。

  1. 庭の植物へ触れない高さに受露皿を配置する。
  2. 各皿の排水管を中央濾過器へ集める。
  3. 蒸留塔と冷却蛇管を縦に設置する。
  4. 収集瓶ラックを出口下へ置く。
  5. 冷却水路を接続する。
  6. 清水で全経路を洗浄する。

使用方法

  1. 日の出直前から露を集める。
  2. 最初の採集液を濾過する。
  3. 予熱器を低温で動かし、ゆっくり蒸留する。
  4. 冷却蛇管で凝縮させ、最初と最後の留分を分ける。
  5. 中央留分だけを香料瓶へ収める。

保守・手入れ

  • 各回後に配管を清水で洗う。
  • 濾過布を交換する。
  • 蛇管内部を乾燥させる。

注意事項

  • 香料を飲用しない。
  • 植物へ薬剤散布した日は採集しない設定。
  • 火気を近づけない。
  • 実在の精油蒸留装置の手順ではない。

異常記録・備考

  • 誰も植えていない花の香りが混じる朝がある。
  • 雨上がりの露は遠い土地の匂いを含むとされる。

本作は架空の機械・架空の歴史を扱う創作図鑑です。組立・運転手順は世界観表現であり、現実の機械製作・医療・電気・圧力・生物実験の手順ではありません。